復活節第6主日礼拝
復活節第6主日礼拝
2025年5月25日(日)主日礼拝
主の平和が世界に満ち、あらゆる争いや差別により苦しんでいる方々、また被災地におられる方々の上に、神さまの豊かなお慰めがありますようお祈りいたします。
説教「隠れたところで隠れたことを」仲程愛美牧師、マタイによる福音書・6:1〜15
ある漫画で描かれていた未来社会の様子。至る所にカメラが設置され、人の行動は常に共有することができ、その上で互いに評価をし合う。なぜなら一定の評価を得られなければ「大人」とは認められない。善い行い、素晴らしい行動が巷に溢れていくが…。
己の行動は何のためにあるのか。祈りは何のためにするのか。イエスが山上の説教で語られた問いかけが本日の箇所だ。行動と祈りが延長線上に語られていること、そしてどちらも「隠れたことを見ておられる」神について触れている。
私たちは他者に認めてもらいたい、褒めてもらいたい。その欲求は尽きない。ましてや、神にこそ見ていてほしいと思っている。けれどもイエスは、神が「隠れたところにおられる」と語る。何故だろうか。隠れた見えない相手を対象に隠れて行動し祈るのは、どこか虚しい。人々はそう感じただろう。〔私=個〕しか知らない事柄に何の意味があるのだろうか。神と相対することの意味を考えさせられる。
イエスはこの私たちの思案の先に「主の祈り」を示される。隠れたところで隠れて祈る言葉は「私」ではなく「私たち」なのだ。ここに、イエスの福音が溢れているのかもしれない。
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