聖霊降臨節第12主日礼拝
聖霊降臨節第12主日礼拝
2025年8月24日(日)主日礼拝
聖霊のお働きにより、主の平和が世界に満ち、あらゆる争いや差別により苦しんでいる方々、また被災地におられる方々の上に、神さまの豊かなお慰めがありますようお祈りいたします。
説教「キリストに従う道」金鍾圭
「ヒーローのジレンマ」は、ヒーロー物語の映画によく登場するテーマである。ヒーローは使命感によって行動し、他者を救うために自分を犠牲にするという葛藤に直面するのである。本日の聖書箇所に登場するエレミヤも、そのような立場に置かれていたのである。
神に仕える預言者としてエレミヤは葛藤の中にあった。過ちを繰り返すイスラエルに対し、神から与えられた言葉は「民族の破滅」という厳しいものであった。そのため、彼は友人や人々から批判を受けることになる。黙っていようと試みても、神の言葉を抑えきることはできなかったのである。
この葛藤は、信仰を生きる私たちにも重なるのである。知らなければ楽に過ごせたはずなのに、黙っていられない自分がいるのだ。例えば、不正や差別に声をあげようとする時、あるいは弱い立場の人をかばおうとする時、周囲から冷たい視線や批判を浴びることがある。その苦しさや孤独に耐えるのは決して容易ではないのである。
しかし、その苦しみが終わりではない。神の正義は最終的に希望をもたらす恵みなのである。イエス・キリストがご自身の犠牲を通して平和と愛を示してくださったように、私たちも神の正義を語り続ける者でありたいのだ。これこそが「キリストに従う道」なのである。
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